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OPSとは？
OPSとは、バッターの攻撃力を示す指標のこと。
On-Base Plus Slugging の略です。
数値としては、出塁率（On-Base）と長打率（Slugging）を足し算したものとなっています。
我々日本のプロ野球を見て育ってきたものとしては、打率（または打点・ホームラン数）に注目してきました。
が、MLBでは、このOPSという数値を「打率」以上に重要視しています。
MLBの考え方はこうです。
打者はボールを強く叩き、あるいは打球の方向を広範囲に打ち分けることで、ある程度は打率の数値を上げることはできます。同時に打率は相手チームの守備力に大きな影響を受けるし、そこには運も少なからず関係する。もし強烈なライナーを放っても、それが野手の正面に飛んでしまえばアウトになってしまう。
つまり、打率をもって選手を評価するということは、相手チームの守備能力と自らの運も含めて評価するということで、そのどちらも選手がコントロールできるものではない・・・と。
比較して、OPSについては、
打者のもっとも重要な技術とは塁に出ること（四球か安打かに関わりなく）と長打を放つこと、
という観点で評価されています。
MLB（メジャーリーグ）では、様々なデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法（セイバーメトリクス）として活用しています。
MLBの公式記録にもセイバーメトリクスに基づく指標を複数使用しています。
OPSはそのセイバーメトリクスの中のひとつで重要視されています。
ブラッド・ピット主演で映画化した「マネーボール」は、
オークランド・アスレティックスが
高額のスター選手に頼らずに
セイバーメトリクスを重視したチーム編成を敢行し成功を収めたという実話。
映画はヒットし、セイバーメトリクスはより広く知られるようになったようです！
OPS算出方法（出塁率＋長打率）
■出塁率、
（四球＋死球＋安打）÷（打数＋四球＋死球＋犠飛）。
※犠牲フライは出塁ではないので出塁率は下がります。犠牲バントも出塁ではないですが計算から除かれているため出塁率は変わりません。また、エラーで出塁したときは打数が1増えるだけなので出塁率は下がります。
※例
321打数、99安打、四球30、死球7、犠飛3
（30＋7＋99）÷（321＋30＋7＋3） ＝ 0.3767（出塁率.377）
■長打率、
塁打数÷打数
※長打率とは、1打数あたりの塁打数の平均値を表します。
塁打とは、「単打＝1、二塁打＝2、三塁打＝3、本塁打＝4」として計算します。
1打数1安打1本塁打の選手は、塁打数の4を打数の1で割るので、長打率4.000となるわけです。
※個人成績表を見ると、「単打数」ではなく「安打数（2塁打もホームランも含む）」で記載されていますので、簡易計算法として、
「安打」＋「二塁打」＋「三塁打×2」＋「本塁打×3」
でも計算できます。
※例
321打数：安打99、二塁打14、三塁打2、本塁打21
塁打数＝（99-14-2-21）×1 ＋ 14×2 ＋ 2×3 ＋ 21×4 ＝180塁打
【簡易計算の場合】99 ＋ 14 ＋ 2×2 ＋ 21×3 ＝ 180塁打
長打率＝180塁打÷321打数 ＝0.5607（長打率.561）
■OPS
出塁率（0.3767）＋長打率（0.5607） ＝ 0.9374（OPS.937）
OPS の見方
(参考）OPSの見方（参照：雑誌「スラッガー」より）
■1.000超 ＝ 非常に優秀
■.875 ＝ 優秀
■.750 ＝ 平均
■.675 ＝ 問題あり
■.280 ＝ かなり問題あり
上記の例は
8/30現在の
オリックス杉本裕太郎選手の数字！
「非常に優秀」ですね！！
筒香、驚異のOPS「1.424」！
ここまで読んでくださった方大変ありがとうございます。
ネットニュースでの驚異のOPS「1.424」！というのがいかに凄い数字なのかご理解いただけたことと思います。
1.000超（率の合計値ですので10割と読んでよろしいかと思います）が非常に優秀という数値ですので、
それをはるかに凌駕する「1.424」はとんでもない数字です！
正直、瞬間風速的な数字でしょうが、大きく落とさず維持してくれるよう応援しましょう！
日本での注目度も随分上がっています！！
大谷翔平、タティスJr.のOPSは？
8/30現在、MLBのOPS上位選手、
1位：「1.008」ブライス・ハーパー（フィリーズ）
2位：「1.007」フェルナンド・タティスJr.（パドレス）
3位：「1.006」ブラディミール・ゲレーロJr.（ブルージェイズ）
についで、
4位：「.988」大谷翔平（エンゼルス）
やはり、スーパースターがずらりと並びます。
